狭小地とは?狭小土地の購入前に知っておきたい!メリット・デメリット

狭小地とは?狭小土地の購入前に知っておきたい!メリット・デメリット

交通機関へのアクセスが良くて近くの商業施設も活用できる便利な暮らし。』そんな都市部の住まいづくりを考える方の中には、「狭小地」を土地選びの条件に加えている方もいるのではないでしょうか?

狭小地といえば、スペース活用の工夫とアイデア次第で快適な暮らしを実現できる、高いポテンシャルを秘めた土地。しかし一言に狭小地といっても、土地の形状や周辺環境によってその評価はさまざま。土地の条件によって活用方法が大きく制限されてしまうケースも珍しくありません。そこで今回の記事では、

  • 狭小地とは?メリット・デメリットはどんなコト?
  • 狭小地や不整形地(三角地や旗竿地など)の特徴とは?
  • 狭小地に建てるコンパクトな家の間取りとは?

など、「狭小地の特徴と活用法」を基本テーマに、狭小土地を購入する前に抑えておくべきポイントをご紹介します。

「狭小地」ってどんな土地?

狭小地とは、文字通り狭い土地のこと。明確な定義はありませんが、およそ15~20坪以下の狭い土地のことを指すのが一般的で、土地の値段が高騰する都市部の人気エリアなどでよく見られます。

狭小地の画像

『なぜこんな扱いづらい狭い土地ができるの?』と疑問に思う方もいるはず。狭小地は元々あった大きな土地を不動産会社が分割して売りに出したり、国や自治体による開発、遺産増続の土地の分割などさまざまな理由によって生まれます。

分割された土地が売りに出されることから、正方形や長方形の「整形地」だけでなく、三角形や台形などに変形した「不整形地(変形地)」になるケースが多くなります。また周辺の土地相場より安く購入しやすいのも狭小地の大きな特徴です。

「不整形地・変形地」とは?三角地、旗竿地、傾斜地・高低差のある土地の特徴

不整形地とは、正方形や長方形のような形の整った土地ではなく「三角形やL字型」「旗竿地や台形」など、形が整っていない土地のこと。変形地とも呼ばれています。また、土地の表面が斜めに傾いている「傾斜地」、敷地内に高低差がある「段差地」も不整形地に含まれます。

不整形地の大きなメリットは土地の購入費を安く抑えられること。一見すると家を建てるには不向きな土地に見えるかも知れませんが、不動産評価が低いので安く購入することができ、固定資産税などの税率も安く抑えられるので、土地購入のコストダウンを考える方には「狭小地+不整形地」という選択は有効かも知れません。

三角地とは?

三角地の画像

三角地とは、その文字通り三角の形をした土地のこと。一般的な正方形の整った形をしていない分、三角地に家を建てる場合は個性を活かしたオリジナリティー溢れる設計で仕上げることができます。また、周辺の土地相場よりも坪単価が安く設定されているケースが多く、固定資産税を安く抑えられるのもメリットのひとつです。

旗竿地(はたざおち)とは?

旗竿地の画像

旗竿地とは、道路に接する出入り口の間口が極端に狭く、細長く伸びた路地の奥まった先に敷地が広がる形状をした土地のこと。上記の画像のように、竿に旗をつけたような形をしていることから「旗竿地(はたざおち)」と呼ばれています。

旗竿地の大きなメリットは安い価格で購入できること。また、道路から奥まった敷地に家を建てるため、通行人などの視線を気にせず静かに暮らすことができて、細長い路地も自分好みに活用できるのも大きな魅力です。

傾斜地・高低差のある土地(段差地)とは?

傾斜地・段差地の画像

傾斜地とは、表面が水平ではなく斜めに傾いている土地のこと。その土地の形状によって段差地、高低差のある土地とも呼ばれています。
平らな土地と比べるとイビツな形をしていることから比較的安く購入できて、傾斜を利用することで地下室やビルドインガレージの設置、自然光を取り入れた眺望の良い家づくりができるのが大きなメリットです。

一言に「狭小地」といっても、その土地の形状や周辺環境によって評価や活用方法もさまざまです。狭小土地を探すにあたって、「敷地の狭さや立地」に一番に考えられがちですが、それぞれの土地の形や特徴、活用のメリットとデメリットを整理して考えることがとても重要です。

狭小土地を購入する前に知っておくべき!狭小地のメリットとデメリット

狭小地や変形地は、スペースの狭さに加えて不整形地と呼ばれるイビツな形をしているケースが多くあるため、デメリットの側面をしっかり抑えた上、その土地のポテンシャルを引出すアイデアでメリットを大きくする工夫がとても大切です。

では、狭小地や変形地には具体的にどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?狭小土地の購入を検討する方へ向けて、メリットとデメリットそれぞれをご紹介します。

狭小地活用の3つのメリット

◆利便性の良い都市部に家を建てられる
狭小地の大きなメリットは「利便性の良い都市部に家を建てられる」こと。交通インフラの整った都心部の暮らしなら、通勤や通学、お買い物などの移動手段が豊富で、地方暮らしのようにクルマ移動を必要とすることもありません。移動にかかる時間を短縮できれば、その分ゆとりのある時間の使い方ができるようになります。
また、都心部に集まりやすい商業施設や教育機関、娯楽施設なども身近に活用できるのもメリットのひとつです。
◆周辺の土地相場より安い価格で土地を購入できる
狭小地や変形地は、敷地面積が小さいことで土地代のコストを安く抑えられるうえ、不動産評価が低く設定されているケースが多く「周辺の土地相場より安い価格で購入できる」大きなメリットを得られます。また、固定資産税や都市計画税の年評価分で決まる登録免許税額なども安くなります。
建物自体もコンパクトな設計となるため、修繕費などのランニングコストも安く抑えられます。
◆固定資産税などの税金を安く抑えられる
家や土地を保有すると「固定資産税」と「都市計画税」が掛かります。この税金は、自治体によって税率が変わり、一般住宅用地と小規模住宅用地でも課税方法が違ってきます。「小規模住宅用地(200㎡以下)」に分類される狭小住宅の場合、毎年支払うこれらの税金を安く抑えることができるのです。
また、床面積を少なくシンプルな形状の狭小住宅は、光熱費やメンテナンス費用などの維持費も安く抑えられるのも大きなメリットです。

狭小土地の購入前に知っておきたい!3つのデメリット

◇建築コストが割高になりやすい
狭小地・変形地の大きなデメリットは「建築コストが割高になりやすい」こと。多くの狭小住宅は、狭い土地に十分な生活空間を確保するために高さを活かした設計がされます。階数が多くなるほど、ワンフロアを作るのに必要な材料費が多く掛かり、より個性的な空間デザインを求めれば当然、建築コストは割高になってしまいます。
また、多くの住宅が密接するような狭小地に建てる場合、敷地の近くまで大型の重機・トラックを着けられず、人件費や建材の輸送費が高くなる可能性があるので注意が必要です。
◇住宅ローンが組みにくい
土地や建物を購入する場合、多くの方が住宅ローンを組んで借入をするはず。しかし、住宅ローンを組む条件として、敷地面積が40平米以下の土地は対象外とする金融機関が多く、またフラット35など個人用住宅ローンの借入が難しいケースがあります。
そのため、狭小地・変形地など敷地面積の小さい土地を購入する場合には、一定の自己資金を用意しておく必要があるので注意が必要です。
◇資産価値が低く売却が難しい
狭小地の多くは三角形や台形などの不整形地になることが多く、家を建てにくく駐車場などの活用にも制限が大きいことから買い手が付きにくい現状があります。また先ほどご紹介したように、住宅ローンを組む条件として土地の最低面積や床面積を決めている金融機関は多く、借入しにくい問題から現金一括でないと購入できないというケースも。
将来、子どもの成長や生活環境の変化に応じて土地や建物を売却する予定の人は、予め売却が難しいことを知っておきましょう。

狭小地に建てる「狭小住宅」間取りの特徴

狭小地に建てる「狭小住宅」といえば、限られた敷地を有効活用してデザインするライフスタイル重視の間取りが大きな特徴。狭いスペースを広く見せる間取りやレイアウト、快適な生活空間をデザインする優れたアイデアなど、狭小地のポテンシャルを引き出すさまざまな知恵と工夫が詰め込まれています。

では、狭小地に建てる「狭小住宅の間取り」にはどんな特徴があるのでしょうか?狭小住宅の間取りの実例と合わせて、快適空間をデザインする工夫やアイデアをご紹介します。

14坪・狭小2階建て住宅の間取り

14坪・狭小2階建て住宅の間取り「1階」
14坪・狭小2階建て住宅の間取り「1階」
14坪・狭小2階建て住宅の間取り「2階」
14坪・狭小2階建て住宅の間取り「3階バルコニー」
施工会社:
中鉢建設
延床面積:
28.45坪(94.05㎡)
建築面積:
13.85坪(45.79㎡)
間取り:
2階建て/5LDK
本体価格:

出展:中鉢建設

上記の画像は、横浜・川崎を中心に狭小住宅を提供する住宅メーカー「中鉢建設」の間取りプラン。建坪14坪の狭小地に建てた2階建て狭小住宅の間取りです。わずか14坪の限られた敷地でありながら、5つの洋室を確保して5畳のバルコニーも備えた生活スペース十分な間取りが大きな特徴。テレビ東京系列で放送された住宅ドキュメンタリー番組「完成!ドリームハウス」で、中鉢建設が施工した家が放送されたこともあります。

10坪の狭小ガレージハウスの間取り

10坪の屋根付きガレージハウスの画像「外観」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「外観」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「ガレージ」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「リビング」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「リビング」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「屋上」
施工会社:
M-LINE
延床面積:
22.5坪(84.37㎡)
敷地面積:
10.6坪(35.05㎡)
間取り:
3階建て/2LDK
本体価格:
2,000 万円2,499 万円

出展:SUUMO

わずか10坪の狭小地に建てた3階建て屋上付きガレージハウス。1階を愛車のためのオープンスペースにして、駐車スペースと整備コーナーに。2階を主寝室と廊下収納、3階は天井の高いLDKの間取りに設計。1階のガレージハウスに7帖ほどの屋上スペースと、狭小住宅でありながら十分なプライベート空間を確保したライフスタイル重視の間取りが大きな特徴。「屋上スペース+インナーガレージ」ということもあって、本体価格は2,000万円~と一般的な注文住宅と変わらない位の価格帯に。

12坪・小さな平屋の間取り

12坪・小さな平屋の間取り「外観」
12坪・小さな平屋の間取り「外観」
12坪・小さな平屋の間取り「玄関」
12坪・小さな平屋の間取り「リビング」
12坪・小さな平屋の間取り「キッチン」
12坪・小さな平屋の間取り
施工会社:
株式会社フィット
延床面積:
12.02坪(39.72㎡)
敷地面積:
12.02坪(39.72㎡)
間取り:
平屋/1LDK
本体価格:
438 万円(税込)

出展:FIT BOND

お一人様・夫婦二人暮らしにちょうどいい12坪・小さな平屋の間取り。寝室にウォークインクローゼットを併設した収納力、キッチン横の多目的スペースなど、真四角のスペースを無駄なく活用した暮らしやすい間取りが大きな特徴。予め間取りや設備の仕様が決められた「規格住宅型プラン」にすることで、建築コストを安く抑えて提供されています。


これまでご紹介したように、狭小地に建てるコンパクトな住まいでも、間取りやレイアウトの工夫次第で広々とした快適な空間をつくることは可能です。さらに、土地の条件や家づくりの拘りに応じてそのバリエーションもさまざま。
限られた敷地を有効活用する「狭小住宅の間取りのアイデア・レイアウトの工夫」を詳しく知りたい方はコチラの記事も合わせてご覧下さい。

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まとめ:狭小地・変形地のメリットを引き出すベストな土地活用を。

一般的にはその活用が難しいとされている狭小地変形地。土地の形や周辺環境によっては、活用方法に制限が大きくなってしまう一方で、「安い価格で利便性の良い都市部に土地を購入できる」「固定資産税などの税金を安く抑えられる」など、土地購入のコストダウンを考える方にとっては魅力的に映ったはずです。

これから土地の購入を検討している人、また既に手元に所有している人も、狭小地・変形地にどんな特徴があって、メリット・デメリットはどんなことなのか?ご自分で考えるだけでなく、土地活用の専門家に相談もしながらベストな土地活用を目指していきましょう。