意外と快適生活?「狭い家の暮らし」メリット・デメリット

意外と快適生活?「狭い家の暮らし」メリット・デメリット

「広い家」と「狭い家」、どっちの家に住みたいですか?こんな質問をされた時には、大半の方が「広い家」と答えるのではないでしょうか。誰だって一度は『広くて大きな家を建てたい!』と憧れを抱くものです。

その一方で、狭い家にも数多くのメリットがあるのをご存知ですか?近年では、あえて狭い家の暮らしを好む「ミニマリスト生活」なんて言葉が注目されているほど。狭い家には一体どんな魅力があるのでしょうか?

この記事では、

この記事で分かるコト
  • コンパクトサイズの「狭い家」ってどんな間取り?
  • 狭い家に暮らすメリット・デメリットって何?
  • 狭い家でも快適に暮らせる?狭くても広く見せる工夫とは?

といった「狭い家の暮らし」をテーマに、狭い家の間取りにメリット・デメリット、狭い家を広くスッキリ見せる工夫やアイデアなどをご紹介します。

【狭い家の間取り】アイデア次第で狭さを感じさせない!自分サイズの快適空間に。

夫婦二人暮らしで敷地面積10坪延床面積25坪の狭小住宅
このサイズ感だけをみると「正直、狭そう…。」といった、マイナスな印象を持つ方が多いのではないでしょうか?しかし実際は、

  • クルマ好きが憧れる!ビルドインガレージのある暮らし
  • 屋上スペースを多機能に楽しめる!プライベート空間がある生活
  • 「隠す収納&間仕切りナシ」で仕上げた広く見える室内空間

「あれ?なんだか良さそう!」随分と印象が変わったはずです。狭小地に建てる小さな家だとしても、間取りのとり方・広く見せる工夫ひとつで自分サイズの”ちょうどいい”快適空間は作れます。こんなことを可能にするのが「狭小住宅」です。

では、狭さを感じさせない小さい家の間取りとはどんなレイアウトなのか?狭小住宅の実例とあわせて、狭い家の暮らしに向く人についてご紹介します。

【10坪の狭小住宅】都心に建てた屋根付きガレージハウス

10坪の屋根付きガレージハウスの画像「外観」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「外観」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「ガレージ」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「リビング」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「リビング」
10坪の屋根付きガレージハウスの画像「屋上」
施工会社:
M-LINE
延床面積:
22.5坪(84.37㎡)
敷地面積:
10.6坪(35.05㎡)
間取り:
3階建て/2LDK
本体価格:
2,000 万円2,499 万円

出展:SUUMO

わずか10坪の狭小地に建てた3階建て屋上付きガレージハウス。1階を愛車のためのオープンスペースにして、駐車スペースと整備コーナーに。2階を主寝室と廊下収納、3階は天井の高いLDKの間取りに設計。1階のガレージハウスに7帖ほどの屋上スペースと、狭小住宅でありながら十分なプライベート空間を確保したライフスタイル重視の間取りが大きな特徴。

【19.3坪の狭小住宅】外観がオシャレな3階建てペンシルハウス

3階建てペンシルハウスの画像「外観」
3階建てペンシルハウスの画像「外観」
3階建てペンシルハウスの画像「リビング」
3階建てペンシルハウスの画像「間取り」
3階建てペンシルハウスの画像「間取り」
3階建てペンシルハウスの画像「間取り」
施工会社:
東北YKホーム
延床面積:
33.8坪(112.06㎡)
敷地面積:
19.3坪(63.81㎡)
間取り:
3階建て/3LDK
本体価格:

出展:SUUMO

アイボリー柄の外壁にバルコニー・玄関の木目調がアクセントカラーで映える、ビルドインガレージ付きの3階建て狭小住宅。わずか19.3坪の敷地面積を有効活用した設計にすることで、吹き抜けの開放感と明るい採光が差し込む広々とした2階のLDK、ロフト付きの洋室2部屋を3階に配置してプライベート空間を楽しめる間取りに。

この記事をご覧になっている方の中には、『4人家族で快適に暮らせる狭い家の間取り・部屋数は?ちょうどいい広さは何坪必要?』と考える方もいるはず。たとえば、先ほどご紹介した「3階建てペンシルハウス」であれば、4人家族でも快適な生活空間を確保できるのではないでしょうか?

「10坪の狭小住宅」ってどんな家?広さや間取り・快適に暮らす工夫と注意点

狭い家の暮らしに向くのはどんな人?「ミニマリスト生活」ができる人

『狭い家でもアイデア次第で…』とはいえ、全ての方が狭い家の暮らしに満足できるだけではありません。向き不向きがあるのが実際のところです。では、狭い家の暮らしに向く人とはどんな人なのでしょうか?「ミニマリスト生活」という言葉が重要なヒントになります。

ミニマリスト生活とは?

そもそも「ミニマリスト」とは、身のまわりのモノを最低限に減らして自分に必要なモノだけのシンプルな生活をする人のこと。不要になったモノを捨てる「断捨離」とは少しニュアンスが違い、ミニマリストは”モノに執着せずに充実した生活を送るための「生活スタイルのひとつ」”と考える方が正しいかも知れません。

ミニマリスト生活で得られるメリットはたくさんありますが、大きくは「お金・時間・労力の削減」と「心にゆとりのある自分らしい生活」の2つ。住まいに関していえば、

  • 間取りや部屋の広さよりも「立地の条件」を優先する
  • あえてコンパクトな空間にすることで「出費を少なく」する
  • モノを少なくして「備え付け収納」で十分な生活空間にする

このような考え方ができる人は「狭い家の暮らしに向く人」と言えるでしょう。また、不要なモノを少なく大事なモノで囲まれたミニマリストな生活空間は、ストレスの少ない「余裕とゆとりのある生活」を作ることもできます。

ここまでで、狭い家に対してマイナスなイメージを持っていた方であれば、少しその印象は変わってきたのではないでしょうか?次のトピックでは、「狭い家の暮らし」をもう少し掘り下げて、メリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

狭い家の暮らし「5つのメリット」

狭い家に暮らす大きなメリットは「お金の節約」と「時間の短縮」ができること。そこに長く暮らすことを前提に考えると、お金と時間にゆとりを持てることは数多くのメリットを生みます。それぞれにどんなメリットがあるのか見てみましょう。

お掃除にかかる時間を短縮できる

狭い家の暮らしでよかったと思えることのひとつが「掃除がとても楽」ということ。狭小住宅の間取りはワンフロアの面積がそもそも小さく、少ない間仕切りで設計されることが多いため、掃除にかかる時間をかなり短縮できます。

床にモノを置かずにスッキリ収納された部屋であれば、モノを移動させて掃除を終えて元に戻す…。といった手間も掛かりません。モノを少なく床に置かないことを習慣づける目的で、小型のロボット掃除機を使ってみるのも有効です。

物が少ないので片付けが楽になる

狭い家の暮らしはどうしても収納スペースが限られます。何かモノを買い揃えるにしても「どこに収納するか?」「本当に必要なモノか?」と考えるようになるため、片付けが苦手という方でも部屋の中をスッキリ整頓するような習慣が自然と身につきます。

「片付けられない」という人だとしても、モノを少なく整理整頓できていれば片付けは随分と楽になるはずです。また、決まった位置に戻すようになれば部屋の散らかり防止にもなります。

光熱費を節約できる

狭い家の暮らしを続けて、ハッキリと実感できる大きなメリットが「光熱費の安さ」です。たとえば、快適な室内環境をつくるのに欠かせないエアコンの冷暖房。大きく広い家と小さく狭い家を比べると、狭い家の方が冷暖房効率は良く、効率的に使えることから電気代も安く抑えることができます。

また、狭い家であればエアコンを使うよりもホットカーペット、電気ブランケットで代用することで、さらに電気代を節約することも可能です。

固定資産税などの税金を安く抑えられる

家や土地を保有すると「固定資産税」と「都市計画税」が掛かります。この税金は、自治体などで税率が変わってきますが、狭小住宅の場合、毎年かかるこれらの税金を安く抑えることができます。

また、家が小さければ将来的なメンテナンスコストも安く抑えられるのもメリットのひとつ。大きな家と比べると、細かいところにも目が行き届くので、不具合や修繕が必要な箇所も早めに見つけられるのも大きなポイントです。

家族の距離をいつも近くにできる

家族との距離を近くに、コミュニケーションが増えるのも狭い家のメリット。家事をしながらでも目の届く距離に家族を感じられて、自然とリビングに集まって家族団らんの時間を楽しんだり。家族との距離をいつも近くにできるのも魅力のひとつです。

また個人差はありますが「狭い家の方が子育てしやすい」という意見も多く聞かれます。まだ目を離せない小さいお子さんがいる家庭でも、全体を見渡しながら作業ができて、家事・育児の移動も短く済みます。旦那さんが積極的に育児に協力してくれるという声も。

狭小住宅とは?狭い土地に建てる「コンパクトハウス」のメリット・デメリット

狭い家の暮らし「4つのデメリット」

メリットがある一方で、狭い家の暮らしにはいくつかのデメリットも。メリットでもお伝えしたように、モノを少なくスッキリとした部屋にできないと「欠点」の方が大きくなってしまう場合もあります。それぞれどんなデメリットがあるのか見てみましょう。

収納スペースが限られる

狭い家に暮らす場合『モノを捨てられない』『片付けができない』など、これがどうしても収納スペースが足りない現象を生んでしまいます。また、防災用品や備蓄をストックしておく場所を確保し辛いのもデメリットのひとつ。

狭い家でも広々と暮らすには、収納スペースの取り方がとても重要です。家の間取りを考えていく中で、広い壁面を収納スペースに活用したり、デッドスペースを上手く工夫するなど、収納アイデアを多く取り入れるようにしましょう。

子育てストレスの原因になる場合も

子どもが生まれると、今まで無かった色んなものが一気に増えていきます。たくさんの着替えやオモチャ、ベビーベッドやベビーカーなどなど。小さいお子さんがいる家庭では、折角片づけてもスグに散らかったり、インテリアも気付けば子ども中心になったり。
いつも目が届く距離にあって子育てしやすいメリットがある一方で、家の狭さにイライラしたり育児ストレスの原因になってしまう場合も。

リビングルームが子どもの遊びスペースを兼ねている場合、散らかったオモチャを簡単に片づけられるようにジャンルごとに分けたバスケット、収納ボックスがあると重宝します。子どもの成長とともにお片付けの習慣も身に付けられるので一石二鳥です。
また、子育て中のお母さんにとって大きなストレスになるのがキッチン周り。離乳食がはじまればキッチンを使う頻度がかなり増えるため、片付けを楽にする収納を広げる工夫を取り入れるようにしましょう。

恥ずかしい・来客を招きにくい

個人差がある問題ですが、周りの目を気にするあまり「小さい家で恥ずかしい・狭くて人を招きにくい」といったコンプレックスを抱える方もいるようです。人を招き入れることになるリビング・ダイニングは、モノがあふれて生活感が出すぎていると窮屈な印象になってしまうもの。

床やテーブルにモノを置かないようにして見えない収納に変えるなど、生活感を薄める工夫を取り入れてみるといいでしょう。また、狭いリビングを広く見せる家具の配置、インテリアで揃えるのも有効な解決方法です。

人数の増加・スペース作りに対応しにくい

狭い家の大きなデメリットになるのが「間取りの制限」です。たとえば、お子さんが増えて子ども部屋が必要になっても、元々あった間取りを大きく変えることはできません。また最近では、テレワークを推進する会社が増えたことで自宅にワークスペースを作ろうと考える方も多いはず。狭い家はこうした「ひと部屋増やしたい」に対応しにくいのです。

「子どもが大きくなったらもう少し広い家に、、、」と考える方も多いと思いますが、インフルエンザなどの流行り病にかかると部屋を隔離する必要が出てきます。こうした時、狭い家の暮らしに不便さを感じてしまうかも知れません。

狭小住宅で後悔!?ブログで分かる!失敗・後悔しない為の注意点

◆ワンポイントアドバイス◆
狭くても機能的で暮らしやすい家を建てたい!』こんな希望を叶えるためには、狭小住宅を数多く手がけた実績豊富なハウスメーカーを見つけることが重要なポイント。さらに、その会社ごとに違う「提案力・企画力」を見比べるのも大切です。条件にぴったりのハウスメーカー&工務店のカタログ資料を取り寄せて、理想を叶える満足度の高い会社を見つけてください。

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【狭い家の工夫】小さい家を広くスッキリ見せる3つのアイデア

狭い家を快適な空間にするには「モノを少なく」「整理整頓する」のが必要不可欠。そこにもう一つ、部屋を開放的に見えるレイアウトにして、インテリアや家具、色選びの工夫をすると狭い家でも広くスッキリ見せることができます。
最後に、限られた空間を広く見せるコツ・レイアウトの工夫を3つご紹介します。

「視界の抜け」を作って見通しを良くする

部屋を広く見せる代表的な工夫に「視線の抜け」を作るという方法があります。この視線の抜けとは、視線をさえぎるモノを少なく入口から奥まで見通しの良い状態のこと。つまり、部屋に入ったときに家具や収納などで邪魔されず、視線が奥までスムーズに抜けるレイアウトは開放的に見えるというものです。

また、部屋の中で一番視線が集中するのは入口から一番遠い場所です。これを「フォーカルポイント」といいます。このフォーカルポイントに、部屋全体を印象づけるインテリア家具・絵や写真を飾ると広く引き締まった印象を与えます。
狭い家を広く見せたい方は、まず「視線の抜け」と「フォーカルポイント」、この2つを工夫してみるといいでしょう。少しのレイアウト変更だけでも広く開放的な空間に変えられるはずです。

「足の長い家具」で床を広く見えるようにする

まず、部屋の中で家具が占めるスペースの理想的な割合は「1/3」と言われています。たとえば、12畳のリビングダイニングであれば「4畳ほど」が家具を置けるスペース。収納スペースが限られる小さい家だと、少し圧迫感のあるレイアウトになってしまうかも知れません。

そこで、リビングダイニングに配置する「ソファー」や「ローテーブル」、「ダイニングテーブルセット」などを足つきの家具で揃えて、床を見えるように配置すると部屋全体が広く感じられます。ポイントは「床面をたくさん見せること」です。床にモノを置かなくしたり、ラグを小さいサイズにするのも有効です。

「無地×淡い色」と「明るい色」を使い分ける

部屋の色使いを工夫すると広く感じさせることができます。色が与える人の心理的な影響を利用するいくつかの方法がありますが、大きな面積を占める部分は「無地×淡い色」で圧迫感を少なく、天井や壁の高い場所を「明るい色」にすると、広がりのある空間に仕上げることができます。

部屋の色が統一された空間に、先ほどご紹介した「視線の抜け」と「フォーカルポイント」利用して、部屋を印象づける大きいサイズの絵や家具を配置すると、奥行きがでて、オシャレで開放的な部屋にできます。

狭い部屋を広く見せる工夫は他にもたくさんあります。今回ご紹介した3つのアイデアだけでも、部屋を明るく開放的・オシャレな広々空間に変えることができるでしょう。ぜひ、自分好みのレイアウトに実践してみてください。

狭小住宅の間取りアイデア・快適空間をつくるスペース活用の工夫

まとめ:狭い家でもメリット沢山!広く見せる工夫・アイデアで自分好みの快適空間にして下さい。

狭い家の間取りとメリット・デメリット、そして部屋を広く見せる工夫やアイデアをご紹介しましたが、これまでイメージしていた「狭い家・小さい家」の印象は大きく変わったのではないでしょうか?

狭い家の暮らしでも「ミニマリスト生活」を参考にすれば、「お金の節約」と「時間の短縮」といった大きなメリットを得ることができます。一方で、家の狭さや収納不足といったデメリットの多くは、アイデアや工夫ひとつで大きく軽減することが可能です。
こうした収納アイデアや間取り・レイアウトの工夫などは、別のページでも詳しくご紹介しています。狭い家の印象をガラリと変える!工夫やアイデアの数々、是非そちらの記事も参考にしてみて下さい。

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      About as この記事を書いた人

      T.YOSHINOBU
      T.YOSHINOBU住まいアドバイザー
      昭和55年生まれ。香川県出身。土木業、とび職、飲食業、広告代理店業を経て、現在は不動産関連の情報サイトを手掛けるWEBディレクターとして勤務。家づくり・住まいに関連した幅広い情報に触れてきた経験から「住まいアドバイザー」「建築材料インストラクター」の資格を取得。自身の家づくりの経験と資格を活かして、不動産に関連した数多くの記事を執筆中。